「自分のチームを持ったが、ミッションの作り方がわからない・・・」
「チームミッションはあるが、浸透のさせ方がわからない・・・」
初めてチームを持つという人には、必ずある悩みではないでしょうか。
いやそれどころか、「チームにミッションなんて必要なの?」と思っている人もいるかもしれません。
本記事ではそんな新人リーダーのために、”チームミッション”にフォーカスを当てたいと思います。
この記事を書いている僕は、上場企業の経営企画部として経営層のリーダーシップを間近でみた経験があり、現在は自らがチームリーダーとなってチームをまとめています。
私も最初の頃はチームをまとめるのに苦労し、試行錯誤の末に今があります。
そうした私の経験や先人達が導き出した答えを余すことなく紹介したいと思いますので、ぜひご一読ください!
目次
チームミッションの作り方とは
チームミッションは、結果の出せるチームを作りたいのであれば、必須な事項です。
もちろんあなたのチームに元々チームミッションがあればそれを使い続けるか、昔に作られたものであれば今にあった形に変えるだけでいいでしょう。
しかし全てのチームにミッションがあるわけではありません。
そこで本章ではチームミッションを作るためにはどうすればいいのかを述べていきたいと思います。
そもそも誰がチームミッションを作るべきなのか?
では、リーダーが独断で作ったミッションがあれば安泰なのでしょうか。
「チームや部署のことを知っているリーダーなんだから、その人が作るミッションが1番!」と思いがちですが、実はこれではうまくいきません。
その理由は、”リーダーが見えている視界は狭い”からです。
確かにリーダーはチーム全体のことを見ていますが、それはリーダーから見た視点に過ぎません。
チームミッションに1番大切なのは、組織の中や社会の中で自分達がどういった役割を持つべきなのかを考えることです。
そのため、チームミッションを作るときにはあなたの部署のもっと上の人物、役員などの経営層と一緒に作るべきです。
こうすることにより、あなたがいる会社はそもそもどういったミッションを持っていて、今後どのような道のりを歩んでいくのかを聞くことが出来ます。
あなたが会社の経営者でなければ、あなたのチームも会社という組織の中の一つです。
会社が成長していくために、あなたの組織が担うべき役割を明確にするために、会社のミッションを知っている人と一緒に作り上げる必要があります。
”逆算”でチームミッションを作る
上記で述べたことに共通しているのですが、ここが1番大事です。
つまり”最終結果からの逆算”でチームミッションを作ろうということです。
最終的な結果とは、例えば1年後の決算のときにどういった結果が出すのかなどです。
まずは会社として一年後の目標から、事業部全体の目標を逆算する。
そして事業部全体の目標から部署の目標を逆算する。
この逆算の考え方により、あなたのチームの目標を割り出し、その目標をミッションにするか、目標達成のためのミッションを置くのです。
チームミッションとはいわば、「チームがなぜ存在し、将来的にどういった役割を担っていきたいのか」ということです。
このように逆算の考え方が大事だからこそ、チームミッションを作るときには経営層と一緒に作る必要があるのです。
ぜひチームミッションを作るときには、会社全体のマクロ視点を持ってみてください。
チームミッションを浸透させるためには?
ここまでチームミッションを作り方を述べてきましたが、作っただけでは意味がありません。
チーム全体に広げ、そのミッションに従って行動することに意味があります。
本章ではチームミッションをどのように広げればいいのかを紹介していきます。
誰よりもリーダーがミッションに従う
あなたが部下だとして、リーダーがミッションとは違う行動を取っていたらどう思うでしょうか?
「このミッションは意味ないんだ」と思うのではないでしょうか。
そうならないためにも、誰よりもリーダーであるあなたがミッションの下に行動しなければなりません。
新しい人を採用するときには、そのミッションにあった人を採用しなければなりませんし、短期的な計画を立てるときにもミッションに従わなければなりません。
このようにリーダーがミッションに従う姿勢を見せることで、部下も「ミッションは守るべきものなんだ」と、自分で考えて行動するときもミッションに従った判断をするようになります。
確かにミッションに従いたくない時も出てきます。
ただそういった時でもミッションを忘れてはいけませんし、これだけ大変だからこそ、ミッションを作る時にはてきとうに作ってはいけないのです。
部下の評価基準の一つにする
あなたのチームには部下を評価するための基準はありますか?
もしあるという方はぜひその評価基準に、ミッションに従っているかどうかを組み込んでみてください。
確かに成果を出した人にはきちんとした評価をしなければなりませんし、全く成果を出してない人にはそれなりの評価にしなければなりません。
ただし、成果だけに注目してしまうのも良くありません。
どれだけ成果を出していても、チームミッションとかけ離れた人を評価してしまっては、他のメンバーも「あの姿勢が評価されるのか」と思ってしまいます。
逆に成果を出せてない人でも、チームミッションに従った行動をしているのであれば、しっかりとその姿勢は評価してあげなければなりません。
こうしたあなたが下す評価を周りは思いのほか見ています。
チームミッションを浸透させたいのであれば、こういった観点で評価をしてみてください。
ミッションがないチームはいずれ崩壊する
チームミッションの作り方と浸透のさせ方はある程度はお分かりいただけたのではないでしょうか。
ただこれをやるとなると、結構大変な作業だなと思いますよね。
特にリーダーになりたての人にとったら、他の作業を優先してしまい、ミッションなんて後回しでいいだろうと思ってしまいます。
ですが、成果を出しているチームほどミッションを明確に作り上げています。
優秀なリーダーは、チームミッションが無いチームはいずれ崩壊するということを知っているのです。
そんな新人リーダーのために、本章ではミッションを設定しないとどうなってしまうのかを解説していきたいと思います。
少しのことでブレるチームが出来上がる
会社で働いていると日々色々な問題や変化が起こります。
リーダーはそういった事態に迅速に対応しなければなりません。
その時にミッションという軸がないと、起こった問題をその時の状況だけで、判断してしまいます。
チームメンバーの同じことです。
自分で考えて行動しないといけない時に、他部署の人に言われるがまま判断するなどの事態になってしまいます。
しかし将来的を見越したミッションがあると、それに乗っ取った判断を下すことができるため、一時の気持ちに流されることがありません。
このように軸がきちんとしているとブレないチームになり、軸がないと時々で判断がブレるチームになってしまいます。
再現性がないチームが仕上がる
これは人の採用に通じる話です。
先ほどの判断軸の延長線上になるのですが、ちーむミッションがないと、人を採用する基準がブレてしまいます。
これが何をもたらすかというと、たまたま採用した人がうまくいけば良いチームが出来上がるが、その人が辞めてしまうと結果の出せないチームに戻ってしまうということです。
これだと長期的な組織づくりなんて出来ないですよね。
ただチームミッションがあると、そのミッションをこなすことが出来る、合っている人を採用するようになります。
ベテラン人材が辞めてしまっても、次に採用した人がしっかりとミッション沿った行動をしてくれるだと、チーム力が劣ることはありません。
このようにチームミッションをはっきりさせているチームは、長期的にも強い組織を作り上げることが出来るのです。
チームミッションが”差”を生む
いかがでしたでしょうか。
チームミッションについて、ざっくりとでも理解していただけたのであれば幸いです。
実際にここまで真剣にミッションを考えているリーダーは少ないです。
やはり皆、どういったらすぐに成果が出せるかという目先ばかりを追ってしまいます。
だからこそ、ミッションを作り上げてきちんと浸透させているチームは、他のチームと”差”を作ることが出来ます。
忙しい毎日だと思いますが、長期的に結果が出せるチームを作りたいのであれば、チームミッションを作るという”ミッション”をこなしてみてくださいね。